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石垣島でテナガエビ類のサンプリングを行いました

というのは嘘で、単身石垣島に遊びに行っていました。卒業旅行とサンプリングを足して2で割ったような感じ。
寒かったり大雨だったり川が増水したりして大変でした。

上の写真はコンジンテナガエビ Macrobrachium lar。寒いせいか、テナガエビ類は少なめでした。
今回はタメトモハゼ Ophieleotris sp. A がとにかく大漁でした。普段は滅多に採れない魚なのでテンションがあがります。

タメトモハゼは20cmを越える川の中では割と大きな魚ですが、タモ網では10cm弱の個体がよく採れました。
図鑑では「タナゴモドキと同所的に生息する」とよく書かれていますが、今まで同時に採集したことがなかったので疑っていました。

 

今回初めてタナゴモドキ Hypseleotris cyprinoides とタメトモハゼをほぼ同じ場所で採集できました。図鑑の記述をフィールドで実感できて感動でした。

シマヨシノボリ Rhinogobius sp. CB の雄は婚姻色バリバリでした。この写真はiPhone撮影ですが、スマホの写りも侮れませんね。

こちらはシマエソハゼ Schismatogobius ampluvinculus だと思いますが、もしかするとエソハゼ S. roxasi かもしれません・・・。

極めて限られた環境にしかいない魚ですが、そういう環境を見つけても採れないことが多々あります。

エソハゼ類がいるような場所にはネッタイテナガエビ Macrobrachium placidulum もいます。
立派な雄が採れました。比較的小型のテナガエビ類です。採りたてが一番綺麗なんですが、キープしていたら若干薄くなってしまいました。

こちらはコツノテナガエビ Macrobrachium latimanus の幼体です。血眼で探していたのですが、成体は採集できませんでした。
それでも初採集でしたので、大変うれしかったです。いやぁ、かっこいい!

同じ場所でミナミオニヌマエビ Atyoida pilipes も採集できました。こちらも初採集!
つい先日、沖縄本島で友人が私の目の前で採っており、悔しさのあまり密かに狙っていました。

夜の汽水域でも採集しました。あまり写真は撮っていませんが、こちらはタネハゼ Callogobius tanegasimaeです。ヒレが長くて優雅なハゼです。

こちらは稀種のアゴヒゲハゼ Glossogobius bicirrhosus です。1対のおヒゲが特徴のハゼです。3年ぶりの出会いとなりました。

もちろん、夜の山にも毎晩行きました。
写真はオオハナサキガエル Odorrana supranarina、石垣島と西表島のみに生息する中型のカエルです。

ちょうど繁殖期だったらしく、卵塊や生まれたての幼生も確認できました。
上の写真のオタマジャクシはオオハナサキガエルかコガタハナサキガエルか分かりませんが、白い身体が神秘的です。

夜はちょっと寒かったのですが、日本最大のヘビであるサキシマスジオ Elaphe taeniura schmackeri が現れてくれました。

2mほどありましたが、おとなしい個体で、私の膝で暖を取っていきました。う〜ん、かっこいい〜〜


翌日・・・

雨雲で石垣島が見えない!!!この日は大雨洪水警報が出ました。
一日中土砂降りで、川採集終了のお知らせです。なんか、石垣島に来るとよく警報が出る気がします。

一方で夜の林道は、賑やかになります! ヤエヤマヤマガニ Ryukyum yaeyamense はとても美しいサワガニの仲間です。

カエルも道にたくさん出てきます。ヤエヤマアオガエル Rhacophorus owstoni は樹上性のカエルですが、路上でも頻繁に見かけます。

このかわいい顔をしたヘビはヤエヤマヒバァ Hebius ishigakiensis です。かわいい顔をしていますがカエル専食のヘビなので、路上のカエルを狙って出てきたのでしょう。顔がかわいいですね。ですよね。
雨の日は視界も悪く、生き物もたくさん道路に出てくるので、運転には最新の注意を払いましょう。よろしくお願いします。

結局、天気が良かったのは最終日だけでしたね。
テナガエビ運は前回で使い果たした感じがありましたが、川から陸まで存分に楽しめました。結局今回も海には行かなかったなぁ・・・。
何はともあれ、ありがとう石垣島! また来るぜ!

by F

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